諸塚村は「気候非常事態宣言」をしました。=FSC(R)森林認証の村(FSC(R)C012945)=

宮崎県諸塚村では、諸塚村議会令和2年度第1回定例議会に、「気候非常事態宣言」を上程し、全会一致で可決承認されました。

この宣言は、地球温暖化が深刻になり、私たち自身の日常生活や自然環境にとって著しい脅威となっていることの認識を広げ、FSC(R)森林認証の村・諸塚村としてできる温暖化防止のための施策を、村ぐるみで実践することを宣言したものです。

以下、その原文です。

気候非常事態宣言

ゲリラ的な集中豪雨、台風の大型化、猛烈な酷暑等の異常気象が、世界的に常態化しています。2019年の日本の年平均気温は、過去30年間の平均を1℃近く上回り、1898年の統計開始以来の最高気温となったという報道もありました。猛暑に伴う熱中症、大規模水害、山腹崩壊などの災害も広範囲で頻発しています。

それらの異常気象の原因の一つに、地球温暖化があると言われていますが、国連気候変動政府間パネルIPCCの2018年の特別報告書では、工業化以前の水準からの気温上昇を1.5℃に抑えることによって、多くの気候変動の影響が回避できることが強調されています。

日本の森林は世界有数の規模を誇り、豊かな木材資源が眠り、貴重な生態系の宝庫で、そして人類に欠かせない水質保全、水源確保など重要な機能を持っています。特に適切な森林管理の実践は、森林によるCO2吸収量を増進できるため、地球温暖化防止に重要な役割を担うことになります。村土の95%が森林で、FSC(R)森林認証の村・諸塚村にとって、地球温暖化の問題は決して対岸の火事ではありません。諸塚村は、異常気象から地球環境を守るために、気候変動対策として、以下の活動に村ぐるみで取り組むことを宣言します。

気候非常事態宣言は、世界の様々な自治体および団体等でなされています。私たちは、自治体行政レベル、そして住民レベルでそれぞれができることに取り組むとともに、他の地域や企業、団体等とも相互に連携し、理解と協力の環を広げ、持続可能な開発目標SDGsの達成に向けて努力を続けます。

  1. FSC(R)森林認証による適切な森林管理の実践
  2. 深刻化する自然災害、急激な気候変動による影響の適応策の推進
    1. 災害時の避難対策の周知と理解
    2. 熱中症など健康被害対策
    3. 農林業の被害対策
  3. 再生可能エネルギーの積極活用策の推進
    1. 太陽光発電・小水力発電の積極活用
    2. バイオマス活用策の推進
    3. 風力発電の支援
  4. 森林資源等を活用した環境にやさしい特産品開発およびエコツーリズムの推進
  5. ステークホルダー(利害関係者)と連携した自治体SDGsの推進
    1. 自治公民館等の村内各種団体との連携
    2. 企業との包括連携協定による連携の強化
    3. 同じ志を持つ日本および世界の人々との連携
  6. エコビレッジ諸塚の推進
    1. 公共施設等のLED化
    2. 節電,エコバック等の環境負荷軽減
    3. 4Rによるごみ削減

2020年3月13日 諸塚村長 西川 健

気候非常事態宣言の写真

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